受託加工コラム

OEM COLUMN

【2021年→2022年冬】受託加工 試作依頼ランキング

当社では年間200件近くの試作開発をおこなっています。既存のお客様からの新規開発や、商品リニューアルのご相談、新規のお客様からのお問い合わせなど、試作開発をおこなう経緯はさまざまです。今回は2021年11月~2022年2月にかけてご依頼いただいた試作内容について、原料別・加工別ランキング形式でご紹介していきます。当社ではどのような受託加工をおこなっているのか、どのような加工内容が可能なのか、ご参考ください。

 

【原料別ランキング】

お客様からの試作依頼やお問い合わせが多かった原料別ランキングについて、上位3位をご紹介します。

①オーツ麦(別名:えん麦)/オートミール

オートミール

日本ではあまり馴染みのない穀物でしたが、近年はオートミールが流行し、徐々に知名度を挙げている穀物です。人気が急上昇したのは、グルテンフリーであること、栄養価の高い食材であることが主な理由です。腸内環境を整える効果があるβ-グルカンが豊富に含まれており、鉄分、ビタミン類、ミネラル類も多く含まれています。
当社現状設備では「オーツ麦→オートミールへの加工(脱穀、圧ぺんなど)」のご対応はできません。オーツ麦やオートミールを「焙煎・パフ化・微粉砕加工など」をおこなうことで、香味改善や調理性の向上を目指した試作をおこなっています。

 

②大麦

大麦原料

麦茶やビールの飲料向け、大麦ごはんやはったい粉などの食品向け、どちらの原料としても大麦が使用されていますが、それぞれの用途に適する品種が異なります。当社では麦茶用大麦(主に六条大麦)を扱うことが多く、試作依頼や受託加工も麦茶関連のご依頼が多いです。
近年の麦茶市場は活発化しており、市場規模が拡大しています。当社へも新商品開発や商品リニューアルに向け、焙煎大麦の受託加工や焙煎試作依頼が増加しています。同じ大麦原料でも使用する焙煎機や焙煎度合いにより味が変わります。また外国産大麦の場合、年産の切り替わりにより風味や味が変わるため、再調整が必要となります。そのため、新商品に向けた試作のみでなく、商品リニューアルや品質をキープすることを目的とした試作もおこなっています。

③玄米/発芽玄米

玄米原料

玄米は白米に比べて栄養素が豊富で、ビタミン類やミネラル類が多く含まれています。また発芽玄米とは、玄米からわずかに芽が出たお米のことで、玄米に含まれる酵素の働きによって、甘みと旨味が強まり、玄米よりも栄養価が高い特徴があります。
玄米・発芽玄米ともに飲料原料・食品原料として使用されています。飲料向けでは、玄米茶やブレンド茶に使用されており、焙煎玄米を使用することで香ばしさが付与されます。また緑茶の苦みを緩和させ、まろやかな味になります。食品向けではα化発芽玄米が炊飯用途で使用されたり、パフ加工することでふりかけの素やグラノーラなど製菓素材として使用されています。粉末加工した場合、生地に混ぜ込んだり、粉末飲料にも使用されています。
お米は日本人に馴染みがあり、アレルゲンフリー原料のため、年間を通してお問い合わせが多い原料です。特に、お客様指定原料、産地をご要望されることが多く、加工数量によってご相談しております。

当社で取り扱っている原料や商品情報についてご興味のある方は、商品案内ページをご覧ください。詳細

【加工別ランキング】

お客様からの試作依頼が多かった加工別ランキングについて、上位3位をご紹介します。

①焙煎加工 当社設備のなかでもっとも焙煎設備の種類・台数が多く、年間を通して試作案件が多いです。当社での焙煎加工は穀物が中心ですが、葉物なども取り扱っています。原料特性や使用目的、加工数量に応じて、適切な焙煎機をご案内しています。受託加工や試作時に焙煎加工を依頼される背景として、①香ばしさの付与、②微生物の減少、③含有成分の変化、④食感の変化などを目的とされることが多いです
②微粉砕加工 昨年より微粉砕加工に関するご依頼が増えています。微粉砕機にはいくつか種類があり、当社では気流粉砕機を複数台導入しています。当社の気流粉砕機は熱がかかりにくいため、熱に弱い原料の微粉末化に向いています。また微粉砕のみ受託加工・試作依頼されることもありますが、焙煎とセットでご依頼されることもあります。
当社微粉砕加工の特徴については、こちらのページをご覧ください。詳細
③パフ加工 米パフや雑穀パフのサンプル依頼も含めると、パフ加工関連のお問い合わせ、試作依頼は年間を通して多くあります。製菓原料やグラノーラ素材として需要が高いのですが、パフ加工をおこなっている企業自体が少なく、穀類膨張機(ポン菓子機)やエクストルーダーを用いてパフ化させている企業がほとんどです。当社のように原料由来の形状を保ったままパフ加工をしている同業者は聞いたことがありません。それぞれの加工方法の違い・特徴については、こちらのページをご参照ください。詳細

前処理の有無でも異なりますが、前処理として「蒸し乾燥加工」をおこなう場合、加工ロットが2t~となるため、加工数量やご用途などに応じて、個別にご案内しております。

その他、当社でおこなう加工方法にご興味のある方は、事業内容ページをご覧ください。詳細

 

試作のご依頼や受託加工のご相談については、お問い合わせフォームより承っています。お気軽にお問い合わせください。

コラムの監修者

岡本彩

岡本彩

京都グレインシステム株式会社 経営企画室
管理栄養士/ウェブ解析士

入社から3年間は営業部に所属し、育児休業を経て、経営企画室に異動・立ち上げをおこないました。管理栄養士の知識を活かし、当社の加工内容や商品、関連情報をご紹介します。

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