微粉砕

PULVERIZING

KGS微粉砕ラインのご紹介

当社では”気流粉砕機”を所有し、FSSC22000の食品安全管理システムのもと、穀物や葉物などの微粉砕加工を行っています。 有機JAS認証ラインかつ食品添加物の認証許可を得ているため、これらの受託加工も対応可能です。お客様からお預かりした原料を長年蓄積したノウハウを活かし、ご要望に合わせて微粉砕加工いたします。 食品加工に使用されている微粉砕機には様々な種類があり、適性原料や仕上がりが異なります。大きく分けると、粉砕原理の違い、粉砕後の回収方法の違いが微粉砕品の仕上がりに影響し、それぞれの特徴となっています。 各微粉砕機の特徴と合わせ、当社の微粉砕機のご紹介をいたします。

微粉砕機の特徴

さまざまな微粉砕機がありますが「粉砕原理」×「回収方法」の違いが、微粉砕品の仕上がりや加工適性につながります。まず粉砕原理について、「衝撃」「摩砕」「引きちぎる」の大きく3つに分けられます。
「衝撃型」とは、ハンマーや粉砕刃、衝撃柱が付いたローターなどが高速回転することにより、原料に強い衝撃力を与え、短時間に大量の微粉砕を行う方法です。 「摩砕型」とは、ビーズミルや石臼のように原料が2つ以上の移動する作業面に挟まれ、作業面の移動により物体と作業面に摩擦が発生し、原料がすり潰されて微粉砕を行う方法です。 「引きちぎる型」とは、粉砕室内に旋回流を発生させ、旋回気流により原料同士が衝突、引っ張られる力が働き微粉砕を行う方法です。

粉砕原理 特徴
衝撃 粉砕処理能力が高い
熱がかかりやすい
摩砕 繊維が硬いものに向いている
熱がかかりやすい
引きちぎる 熱がかかりにくい
処理能力が低い

また微粉砕後の回収方法も「スクリーン式」「空気分級式」の大きく2つに分けられます。 「スクリーン式」とは、粒度調整用にスクリーン(穴を打ち抜いた薄鋼板)を取り付けています。スクリーンを通ることができる大きさ=最大粒形となり、衝撃式粉砕機によく用いられています。 原料が穴を通過するまで粉砕室内に留まるため、熱による変性を受けやすくなります。
一方「空気分級式」とは、空気の流れによって粉砕された原料を大きな粒子、小さな粒子に分けています。 小さな粒子のみ回収し、大きな粒子は再度、粉砕室へ戻し、再粉砕することが可能です。再粉砕の繰り返しにより、目詰まりを起こしにくく、粒度分布がシャープに仕上がります。

回収方法 特徴
スクリーン式 安価、原料特性に左右されない
香りが飛びにくい
目詰まりを起こしやすい
空気分級式 目詰まりを起こしにくく、粒度分布がシャープに仕上がる
知見が必要(原料特性に左右)
香りが飛びやすい

代表的な微粉砕機とKGS所有の気流粉砕機の構造や粉砕原理、回収方法は下記の通りです。

種類 構造 粉砕原理 回収方法
KGS所有粉砕機 ローターとブレードの回転により旋回気流を発生させ、気流により粉砕 引きちぎる 空気分級式
ジェットミル ジェット気流によって原料粒子を加速し、粒子同士の衝撃、摩砕により粉砕 衝撃・魔砕 空気分級式
ハンマーミル 高速回転するハンマーによって粉砕 衝撃 スクリーン
ピンミル 回転するピンディスクにより発生する衝撃により粉砕 衝撃 スクリーン
ビーズミル 容器内のビーズを高速回転させ、原料をビーズの衝突、せん断力で粉砕 衝撃・魔砕 スクリーン

KGS所有微粉砕機のメリット

弱熱性の原料に適している 粉砕機内部に留まる時間が1秒弱と短いため、温度上昇が少なく、熱変性しやすい原料の加工に向いています。
コンタミの発生抑制 粉砕機の構造上、金属同士の衝突部・接触部がなく、機械の摩耗が少ないため、コンタミの発生を抑制できます。
衛生的な加工 機械は分解洗浄が可能なため、各種製品を製造毎に分解洗浄しています。
粒度分布がシャープ 自動分級システムにより粒度分布がシャープに仕上がります。奈良工場にて粒度分析測定器を所有しているため、粒度分布データの開示が可能です。
有機農産物の製造可能 有機JAS認証ラインのため、有機農産物の受託加工が可能です。アイテム毎に申請が必要なため、ご相談ください。
食品添加物の製造可能 食品添加物製造許可を得ているため、食品添加物の受託加工が可能です。アイテム毎に申請が必要なため、ご相談ください。

微粉砕加工の流れ

当社の衛生管理基準に基づき、徹底した衛生管理のもと製造を行っています。最低加工LOTは200㎏~承っており、試作の場合のみ数十㎏でもご対応しています。

微粉砕加工の流れ

加工実績例

  • 穀類

    1. α化米
    2. 焙煎米
    3. その他米類
    4. 焙煎大麦
    5. 焙煎小豆 他
  • 茶葉

    1. 緑茶
    2. 紅茶
    3. 烏龍茶
    4. ローストマテ茶
    5. 桑茶
    6. その他葉類
  • その他

    1. 乾燥野菜
      (人参・ほうれん草・玉ねぎの皮・ごぼう・紅芋)
    2. ビタミンC 他
  • α化米

    α化米

  • α化発芽玄米パウダー

    α化発芽玄米パウダー

  • ほうじ茶パウダー

    ほうじ茶パウダー

  • 枝豆パウダー

    枝豆パウダー

  • 紅茶パウダー

    紅茶パウダー

  • 紫芋パウダー

    紫芋パウダー

よくあるご質問

お客様からいただくお問い合わせについて、よくあるご質問をまとめました。

微粉砕加工はどの工場でおこなっていますか?

微粉砕機は「奈良工場」「旭川工場」で所有しています。使用原料の種類や数量などに応じてご案内いたします。

アレルゲン原料の受託加工は可能ですか?

アレルゲン原料の場合、基本的には「旭川工場」での加工をご案内いたします。

微粉砕品の仕上がりの粒度指定はできますか?

当社では「平均粒度」を参考値としています。詳細については「微粉砕加工の粒度について(微粉砕コラム記事リンク貼付)」ページをご参照ください。

経済ロットはどれぐらいですか?

「奈良工場」での加工の場合、所有設備が大きいため加工ロット1t程度~が経済ロットです。「旭川工場」の場合、所有設備が小さいため500㎏程度~となりますが、北海道以外からのご依頼時は運送費にご注意ください。

微粉砕前原料のカットや乾燥は可能ですか?

粗砕機を所有しているため、必要に応じて微粉砕前にカットし、前処理いたします。野菜の乾燥設備などは所有していないため、お客様でのご対応をご依頼するか、他社様をご案内いたします。

試作原料はどれぐらい必要ですか?

粉砕できるかどうかのミニテストであれば、100g程度で可能です。試作も実機でおこなっており、平均粒度を確認する場合は10㎏程度、数パターンを検証したい数十㎏~ご案内しています。

試作は有償ですか?

実機を使用する場合、費用を頂戴しております。内容により異なりますので、お問合せください。