受託加工コラム

OEM COLUMN

ラボ試作でできること

受託加工のご相談をいただく際、実機試作以外はないの?少量でテストして欲しい、などご意見をいただくことがあります。当社では実機試作をメインとしておりますが、ご依頼ケースによってはラボ試作も実施しております。今回はどのようなケースでラボ試作をおこなうのか、ラボ試作では何が検証できるのか、実機試作と何が違うのか、についてご紹介いたします。

 

【ラボ試作とは in 奈良工場】

当社奈良工場には「研究開発課」があり、ラボ試作での検証は研究開発課でおこなっています。基本的には実機でのテストを推奨していますが、「そもそも製造できるか見当がつかない」「(パフ加工の場合)希望通りに膨らむかわからない」「(微粉砕加工の場合)細かくできるか予測ができない」「(焙煎加工の場合)原料が機械内部に張り付いてしまわないか、焙煎できるのか判断できない」など実機テストの前検証の位置づけで実施しています。
実機の小型機を使用するわけではなく、実機と似たようなテーブルテスト機で検証しています。そのような「ラボ機での検証結果=実機で同じ結果が出せる」わけではありません。

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【ラボ試作で検証できる内容】

■焙煎加工の検証

当社では「熱風焙煎機」「直火焙煎機」「砂煎焙煎機」を複数台所有しています。特に水分や油分、糖度の高い原料は焙煎機内部に張り付いてしまい、焙煎ができないこともあります。そのため、いきなり実機テストを進めることが不安な場合、ラボ機で検証することがあります。

フライパンでの検証
焙煎機内部への張り付きや焦げ付きが心配な場合、フライパンで検証をおこないます。原料をフライパンで炒ったとき、フライパンに引っ付くかどうかで実機テストが可能か検証しています。

小型熱風焙煎機での検証
主に熱風焙煎機で製造した焙煎度合いの異なる商品をご希望の場合、焙煎見本の確認に使用しています。ラボ試作時に使用する小型焙煎機は、実機の機械メーカーとは異なるメーカー製のため実機製造時と完全に一致はしませんが、焙煎サンプル見本として活用しています。また1回あたりの製造量は100g程度です。
ご興味のある方は、ラボ機の焙煎の様子の下記動画をご覧ください。

 

■微粉砕加工の検証

当社では「気流式粉砕機」「ピンミル式粉砕機」「乾燥粉砕機」を所有しています。受託加工原料の水分値が高い場合、硬すぎる場合、糖度や油分が高い場合、当社設備で微粉末化できるか判断が難しい場合、ラボ設備で粉末テストをおこないます。

小型簡易粉砕機での検証
原料が大きすぎる場合はミキサーで粗粉砕し、小型粉砕機で微粉末加工をおこないます。このとき微粉末として回収できたかも確認しますが、合わせて機械内部や刃に張り付いたり、練ったりしていないか確認します。

篩の検証
回収できた粉末品を篩にかけ、問題なく篩を通るか確認します。篩上に残ってしまう量が多かったり、篩の目が詰まってしまう場合は、実機テスト時にトラブルになる可能性があります。
検証例として、下左図であれば問題なく篩を通過していますが、下右図は篩上に残る量が多く、実機テスト時に篩が詰まって製造できない可能性があります。この場合は賦形剤を投入しながら粉砕することを検討します。

【良好】篩テストの様子 【良好】篩テストの様子
【良好】篩テストの様子 【要注意】篩テストの様子

 

■パフ加工の検証

受託加工をされたい原料がどの程度パフ化できるのか、知見が乏しい原料についてラボ試作をおこなっています。原料の形状にもよりますが、前処理の方法をかえたり、焙煎温度を変えて数パターン検証します。
小型熱風焙煎機のみでの検証
価格を抑えたい場合、原料を吸水させるとデンプン質が溶け出てしまう場合などは熱風焙煎機のみで検討します。原料の種類にもよりますが、ラボ機での検証品よりも実機テストの試作品の方が膨化しているケースが多いです。

吸水+小型熱風焙煎機での検証
穀物原料などは吸水工程を経た方がパフ加工品に甘みが出やすく、雑味が取り除かれる傾向があります。甘みは蒸し工程を経た方が強いですが、製造時の蒸し加工ロットが大きいため、製造ロットが合わない場合は吸水+熱風焙煎機でパフ化を検証します。ラボ試作時に、適切な吸水時間、水切り時間を検証しています。

蒸し乾燥+小型熱風焙煎機での検証
前処理として蒸し乾燥工程を経た方が甘味が強いパフになりやすいため、蒸し乾燥工程を推奨しています。蒸し機については、実機と蒸気の当たり方が異なるため参考程度となりますが、ラボ機でも検証をおこなっています。吸水、水切、蒸し機、乾燥機、熱風焙煎機と検証する工程が多いため、検証にはお時間をいただいています。

 

実機テストは有償対応となりますが、ラボテストについては基本的に無償で対応しています(ご対応できる検証条件や数量について上限はございます)。ご興味のある方はお気軽にご相談ください。

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コラムの監修者

岡本彩

岡本彩

京都グレインシステム株式会社 経営企画室
管理栄養士/ウェブ解析士

入社から3年間は営業部に所属し、育児休業を経て、経営企画室に異動・立ち上げをおこないました。管理栄養士の知識を活かし、当社の加工内容や商品、関連情報をご紹介します。

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