アレルゲン原料の受託加工について
食物アレルギーを引き起こす恐れがある原材料として、加工食品に表示を義務づける品目にクルミを加える方針を決めた、と消費者庁より2022年6月に発表されました。2022年度中に食品表示法に基づく食品表示基準を改正することを目標に、食品アレルギー表示制度の「特定原材料」「特定原材料に準ずるもの」の対象品目が改定される予定です。
当社へ受託加工のご依頼をいただく際、アレルゲンの有無について確認させていただき、アレルゲンの種類、加工内容、加工数量に応じて加工可否を判断させていただきます。
食物アレルギー表示とは
食物を摂取・接触した際、食物に含まれるアレルゲン(≒たんぱく質)を異物として認識し、自分の身体を防御するために過敏な反応(食物アレルギー)を起こすことがあります。食物アレルギーは、幼児から大人まで幅広い世代でみられ、その患者数は年々増加しています。
【主な食物アレルギーの症状】
軽い症状:かゆみ、じんましん、唇やまぶたの腫れ、おう吐、咳・喘息など
重篤な症状:意識障害、血圧低下などのアナフィラキシーショックなど
食品衛生法により、アレルギー表示が義務づけられています。特定原材料を含む加工食品、特定原材料由来の添加物を含む生鮮食品の一部及び特定原材料に由来する添加物について、表示が求められています。消費者庁では定期的に食物アレルギー全国実態調査をおこない、症例数及び重篤度の観点から表示対象品目(「特定原材料」「特定原材料人準ずるもの」)を定めるという仕組みをとっています。2022年7月時点での表示対象品目は下記のとおりです。
■特定原材料(義務表示)【7品目】
えび、かに、小麦、そば、卵、乳、落花生
■特定原材料に準ずるもの(義務推奨)【21品目】
アーモンド・あわび・いか・いくら・オレンジ・カシューナッツ・キウイフルーツ・牛肉・くるみ・ごま・さけ・さば・大豆・鶏肉・バナナ・豚肉・まつたけ・もも・やまいも・りんご・ゼラチン
上記詳細情報や最新情報については「消費者庁」WEBサイトをご参照ください。消費者庁(外部リンク)
アレルゲン原料の加工について
当社でも一部アレルゲン原料の加工をおこなっています。奈良工場の場合、基本的には取り扱うアレルゲンの種類や、アレルゲン原料可の加工対象ラインを絞って対応しています。旭川フードデザイン研究所については、現在のところ対象の絞り込みはおこなっておりません。同一工場内にて「特定原材料」「特定原材料人準ずるもの」その他食品の加工をおこなっているため、アレルゲンのコンタミがおこらないように十分な配慮、管理をおこなっています。
奈良工場で認証取得しているFSSC22000追加要求事項としての項目に、アレルゲンの管理が含まれています。当社で定めた12項目からなる厳しい衛生管理基準のもと、アレルゲンに関するルールを定め、原料荷受・製造・出荷時の交差接触を防いでいます。
■奈良工場で製造中のアレルゲン原料/加工対象ライン(2022年7月時点)
アレルゲン | 種類 | 加工対象ライン |
---|---|---|
大豆 | 黄大豆/青大豆/黒大豆ほか | 蒸し乾燥ライン きな粉製造ライン(大豆専用) |
小麦 | 小麦 | 蒸し乾燥ライン 包装ライン(一部) 一部焙煎ライン |
ゴマ | ゴマ | きな粉製造ライン(大豆専用) |
当社奈良工場の場合、大豆専用ライン(きな粉製造ライン)については、専用の出入口・更衣室を設置しています。大豆専用ラインの詳細についてはこちらのページをご参照ください。詳細はこちら
アレルゲン原料の製造後は、品質管理課が作業担当者とダブルチェック(目視・専用キットを使用してふき取り検査)をおこない、アレルゲン残渣がないか確認をおこなっています。
アレルゲン原料の受託加工について
受託加工のご依頼をいただく際、お客様のご指定原料を使用する場合、アレルゲンの有無について確認させていただきます。枝豆・もやし・黒豆など「大豆」であることが一般的に知られていない食品があったり、海産物の場合、海産物本体はアレルゲンではありませんが小さな「エビ・カニ」が混在するケースもあります。アレルゲン原料のコンタミ・交差汚染を防ぐため、「原料規格書」のご提出にご協力いただいています。原料規格書の記載項目については、こちらのページをご参照ください。詳細はこちら
アレルゲン原料の場合、上記表に記載されているものかつ加工数量が合えば、奈良工場でご対応させていただくケースが多いです。表に記載されていないものについては、アレルゲンの種類と加工内容にもよりますが、加工数量が多ければ専用ライン化またはアレルゲン加工ライン化を検討し、奈良工場での加工を検証いたします。
奈良工場でのご対応が難しい場合は、旭川フードデザイン研究所でご対応させていただくか、他社様をご紹介するケースが多いです。
試作のご依頼や受託加工のご相談については、お問い合わせフォームより承っています。お気軽にお問い合わせください。お問い合わせ
加工ラインの詳細情報を知りたい方は、こちらのページより資料請求ください。資料請求