受託加工コラム

OEM COLUMN

雑穀パフの加工方法

「パフ」とは、英語では “puff”と記述され、「フワッと膨れたもの」という意味があります。パフの原料となるのは米類や雑穀類が中心で、生のままでは食べることが難しい固い食べ物を柔らかくする加工します。パフ加工といえば、白米から作られるポン菓子が有名でしたが、現在はシリアル食品、ふりかけ、パフを含有させたクランチチョコレートなど、様々な加工食品に使用されています。
パフの使用範囲が広がったことにより、新しい加工方法や品質面など、パフに対する要求が高まっています。

【従来の作り方①:穀類膨張機】

ポップコーン

パフを製造する方法として、大きく2つに分かれます。

1つ目は、穀類膨張機と呼ばれる機械を用いる方法です。
圧力釜を回転させながら高圧加熱し、内部の圧力を一気に開放します。圧力釜のバルブをハンマーで叩き、蓋を開ける際に原料に含まれる水分が一気に蒸発し、激しい爆発音とともに膨化します。
駄菓子のポン菓子やポップコーンのように、爆ぜた形状や元の原料の大きさから10倍程度の大きさに膨らむことが特徴です。

【従来の作り方②:エクストルーダー】

スナック菓子写真

2つ目は、エクストルーダーと呼ばれる機械を用いる押出成形方法です。
フィーダー部分から粉末原料やその他の素材を投入し、スクリュー回転で混合され、加熱されながら機械の中を移動します。出口の手前で最も高い圧力がかかります。細い出口から外部に押し出されるときの急激な変化に伴い、膨化します。
スナック菓子やパスタやマカロニ、ペットフードなどがこの製法で作られており、星型やドーナツ型など自由に成形できます。

しかし、原料を一度粉末化し、その他の素材と混ぜ合わせて膨化させるため、製造可能な素材は多いですが、原料本来の形はわからなくなってしまいます。

これまで主に2種類の製造方法でパフ加工がされていましたが、使用用途が広がるにつれ、飾りつけに使用したい、素材自体をアピールしたいと「原料由来の形を残したまま膨化して欲しい」との声が上がってきました。

【当社の製造方法:熱風焙煎】

発芽玄米パフ

当社では、原料由来の形状を保ったまま膨化させるため、熱風焙煎方法を用いています。

高圧下にて、原材料を加熱した後に圧力を一気に開放し、内部に存在するわずかな水分を一気に空気と置換します。膨化によって無数の小さな空洞が内部に形成され、成分が密に詰まった固い食材が膨らみながら「サクサク」の柔らかい食感に変化します。(注:素材によって食感は変動します)
ほとんどの穀物は、蒸し乾燥または水漬けといった前処理を行います。蒸し乾燥工程により、穀物の甘みが引き出されることも当社パフ商品の特徴です。パフ加工の詳細については、「パフ化(膨化)ラインのご紹介」ページをご覧ください。

サンプルのご提供や、お客様の支給原料による受託加工も行っております。
また当加工ラインは有機JAS認証を取得しているため、有機でのご対応も可能です。
ご興味のある方は、是非お問い合わせフォームよりご連絡ください。

コラムの監修者

岡本彩

岡本彩

京都グレインシステム株式会社 経営企画室
管理栄養士/ウェブ解析士

入社から3年間は営業部に所属し、育児休業を経て、経営企画室に異動・立ち上げをおこないました。管理栄養士の知識を活かし、当社の加工内容や商品、関連情報をご紹介します。

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