受託加工コラム

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加工実績一覧表2024のご紹介

当社では穀物をはじめ、様々な農産物の中間加工をおこなっています。受託加工のお問い合わせをいただく際、「●●は加工できますか?」とご相談されるケースが多いです。今回は、これまでの製造履歴や試作結果等を取りまとめ、代表的な受託加工方法と原料の組み合わせ表を作成しました。ご興味がございましたらご覧ください。

 

1. 受託加工の種類

当社では農産物の受託加工をおこなっております。積極的に設備投資をおこなうため年々設備の種類が増えていますが、代表的な加工内容をご紹介します。

蒸し乾燥加工

蒸し加工は、原料を十分に水に浸けた後、蒸気で加熱する方法です。水を加えて加熱することによって、デンプンの糖化やα化が進んだり、えぐみを除くことができます。
当社では横型の大型蒸し機を2台所有しており、加工ロットは数t単位となります。
・対応アレルゲン:小麦、大豆

焙煎加工

焙煎加工することで、こんがりとした焼き色がつき、香ばしさが生み出されます。当社では「熱風焙煎、熱風ドラム式焙煎、直火ドラム式焙煎、砂煎り焙煎機」を所有しており、原材料や用途に合わせ、使用する焙煎機を選択しています。また大豆専用ラインも所有し、こちらではきな粉を主に製造しています。
・対応アレルゲン:小麦、大豆

パフ加工

当社のパフ加工は他社製法と異なり、蒸し乾燥または水漬けといった前処理後、熱風焙煎機でパフ化させています。原料由来の形状を保ったままパフ化させ、添加物フリー、オイルフリーであることが特徴です。基本的には前処理で蒸し乾燥ラインを使用するため、加工ロットは数t単位となります。
・対応アレルゲン:小麦

粉砕加工

粉砕機を複数台所有しており、原料や用途により使い分けています。ティーバッグ原料やペットボトル飲料向けに焙煎大麦などを粉砕加工したり、大豆専用ラインでは焙煎大豆の粗砕きやきな粉を加工しています。また当社奈良工場では「医薬品製造業(刻み加工)許可」を取得しているため、生薬原料の刻み加工も可能です。
・対応アレルゲン:大豆

微粉砕加工

当社では気流式粉砕機を複数台所有しており、比較的熱が入りにくい方法で微粉砕加工を
おこなっています。原料投入~粉体排出まで1秒弱で加工できるため、原料に対して熱ダメージを与えにくいという特徴があります。また奈良工場の微粉砕ラインは「食品添加物製造許可」を得ており、食品添加物の加工も可能です。
・対応アレルゲン:要検討(主に旭川工場で対応)

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2. 加工実績一覧表

これまでの試作・開発履歴を踏まえ、加工実績一覧表を作成しました。
※加工可能なもの「●」、条件によるもの「△」、加工不可「×」、未実施「-」

 

原料の種類 蒸し乾燥 焙煎 パフ加工 粉砕 微粉砕
1. 大麦 ×
2. 裸麦
3. もち麦
4. 麦芽
5. はと麦
(精白品のみ)
*1
(外殻は不可)
6. オーツ麦 *2
7. ライ麦 *2
8. 乾燥コーン
9. 小豆 *3
10. 黒大豆 ×
11. 大豆 ×
(丸粒は不可)
×
12. その他豆 *3
13. 枝豆
14. 発芽玄米
15. 米
16. 小麦 × × ×
17. 海藻(乾燥品) *4 ×
18. 果物(乾燥品) *5 × × × × ×
19. 野菜(乾燥品) *6 ×
20. ハーブ *7 × ×
21. 生薬 × ×
22. 茶葉類 × ×
23. ナッツ類 *8 × ×
24. コーヒー残渣 *9 × ×

 

■備考

*1 気流式粉砕機を使用しているため、硬すぎる原料の加工はできません。
外殻つきはと麦で検証したところ、機械破損につながりました。
*2 オーツ麦やライ麦はパフ化しづらいため、食感が大きく変わるようなパフ加工は難しいです。
*3 サクサク感が出るほどのパフ化は難しく、表面の皮が破れたり、加熱により表面が黒くなりやすいです。
*4 乾燥昆布で検証したことがあり、品種や原料形状、粘り気の有無によって変わります。
*5 基本的には弊社設備とは相性が悪く、現状設備での加工は難しいかと思われます。
*6 乾燥野菜であれば、焙煎やパフ加工(食感改善程度)、微粉砕加工ができる可能性がありますが、糖度や油分が高い野菜では対応が難しいです。
*7 焙煎や微粉砕加工自体は可能ですが、原料の種類によっては香りが飛んでしまう可能性があります。
*8 油分が高いため、基本的には対応が難しいです。
*9 水分含有量が少なければ加工できる可能性がありますが、油分が高すぎると難しいです。

上記はあくまで一例となります。
受託加工にご興味がございましたら、下記フォームよりご相談ください。

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コラムの監修者

岡本彩

岡本彩

京都グレインシステム株式会社 経営企画室
管理栄養士/ウェブ解析士

入社から3年間は営業部に所属し、育児休業を経て、経営企画室に異動・立ち上げをおこないました。管理栄養士の知識を活かし、当社の加工内容や商品、関連情報をご紹介します。

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