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食品の加熱処理の豆知識
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パフの特徴とメリット

パフの特徴とメリット

「パフ」というと一般の方にはなじみが薄いかもしれませんが、白米から作られるポン菓子と言う方が分かりやすいかもしれません。
パフというのは、穀類膨張機と呼ばれる機械を用いて、膨化というメカニズムで製造される穀類や種実類を中心とした加工物です。
パフの原料となるのは穀類や種実類と呼ばれる食物が中心であり、膨化というのは生のままでは食べることが困難な固い食物を柔らかくする加工技術を意味します。
調理が面倒で食べる機会の少ない食材を簡単かつ手軽に食べることができる形に加工する膨化加工技術、並び、その技術で製造される特異的な食感と吸水性を有するパフは、様々な食品業界での利用が期待できる加工技術と加工品です。

パフは穀類や種実類を食材として利用するための形態
パフというのは英語では「puff」と記述され、「フワッと膨れたもの」という意味があります。
膨化加工は、高圧化で食材に含まれる水分が気化することを抑えながら加熱した後に圧力を一気に開放することで、食材内部に存在するわずかな水分を空気と置換することができます。
その結果、内部に無数の小さな空洞が形成され、成分が密に詰まって固い食材が膨らみながら「サクサク」の柔らかい食感に変化することになります。
穀類や種実類は発芽を抑えるために水分含量が低く保たれているために、そのまま食べても固いという特徴があります。
穀類や種実類は、通常は大量の水の存在のもと加熱する、すなわち、煮ることで柔らかい食感となり食することができますし、焙煎加工という直接加熱によって内部に含まれる水分を徐々に気化させ最終的には焦がす加工方法では抽出物に香ばしい風味を付与することができます。
膨化加工によって得られるパフは従来の加工方法で得られない食感を与えることができる加工方法であり、穀類や種実類を食材として利用するための形態の一つです。

 

パフを製造するための穀類膨張機とは?
パフを製造するために使用される機械は穀類膨張機と呼ばれるもので、圧力釜を回転させながら高圧加熱し、内部の圧力を一気に開放することができる機械です。
通常の圧力釜による加工では内部に大量の水が投入されているため加熱による対流が発し食材に均一に熱をかけることが可能ですが、膨化加工では水を投入しないため圧力釜内部の食材に均一加熱するために圧力釜そのものを回転させて混合しながら加熱することになります。
圧力釜のバルブをハンマーで叩いて蓋を開ける際に食材に含まれる水分が一気に蒸発して激しい爆裂音と共に膨張することから、米を穀類膨張機で加工した食品のことを「ポン菓子」や「ドン菓子」と呼ばれるようになりました。
穀類膨張機の歴史については諸説あるものの、1900年代の初期に戦中・戦後食糧難対策に開発されたと言われています。
日本では、第二次世界大戦中に配給されていたクリなどの雑穀を食べるために用いられたのが始まりと言われています

 

●パフに加工するメリット
戦時中に重宝されたことからも分かるように、
  • 生では食べることができない高栄養価の穀類や種実類を手軽に食べることができる
  • 保存性が良くなる
  • 軽量であるため持ち運びが容易
ということが、パフの大きなポイントとして挙げられます。
しかし、現在市販されているポン菓子やシリアル食品、あるいは、パフを含有させたクランチチョコレートなどに見られるように、様々な加工食品への食品添加物としてパフを利用する際の利便性も大きな特徴となっています。

具体的には、
  • 表面に粉末砂糖をまぶして食べることもできますし、砂糖蜜やチョコレートを絡めることで直接食べることも可能です。
  • 砂糖蜜やチョコレートを絡めたパフをくっつけて一口サイズの菓子にする。
  • チョコレートに添加することで本来のチョコレートにない食感を付与したクランチチョコにしたりする。
などが挙げられます。

また、多孔質になっているパフは牛乳や豆乳などに浸すことで時間がない時の朝食として利用することもできますし、フリカケなどの素材として香ばしい風味と栄養素を付加することも可能です。

以上のように、穀物や種実類に含まれる栄養素を手軽に体に補給する手段として様々な形で雑穀を生活により入れることが可能になります。 雑穀に含まれるビタミンやミネラルといった不足しがちな栄養素を補給するダイエット食食品としての雑穀米のブームを考えると、雑穀を手軽に生活に取り入れることができるパフは非常に興味深い方も多いのではないでしょうか?

 

パフに利用される穀物と種実類
米を原料にしたパフを利用したのがポン菓子ですが、トウモロコシを原料にしたパフがポップコーンです。
大量のでんぷん質を含む穀物や種実類であれば、どのような食材でもパフにすることができます。
米、トウモロコシはもちろんのこと、麦類や普段食べる機会の少ないキビ、アワ、ヒエなどの雑穀、大豆に代表される豆類、栗、銀杏、蕎麦の実など、ありとあらゆる穀類と種実類がパフの原料となりえます。
また、最近では、テレビでも紹介されたキヌアなどのスーパーフードもパフにして利用する動きがありますし、でんぷん質でない煮干しや昆布などもパフにすることができるようです。

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